生き残りをかけた戦い 整備工場の集客アイデア!予算10万円前後

整備工場の集客力を上げるには、限られた資金の中でいかに効果的な訴求ができるかがカギとなります。本記事では、中小・零細の整備工場がライバルとの差別化を図り生き残っていくための集客アイデアについてご紹介していきます。集客方法について悩みを抱えている経営者の方々はぜひ参考にしてください。

整備工場の現状

整備工場の現状

国土交通省の資料によれば、国内で営業している整備工場の多くは中小・零細企業です。従業員数2~5名の工場が55%と全体の半分以上を占めており、全体の8割の工場が10人以下の従業員で経営しています。

また、従業員の高齢化が進んでいるのも整備業界における切実な悩みです。自動車整備士を目指す若者はここ10年で減少の一途をたどり従業員の平均年齢が43.8歳と高齢化が著しく進んでいます。慢性的な人手不足が原因で日頃の業務で手一杯となり、十分な集客に向けた取り組みに人員を割けないのが現状です。

このような現状からもわかるように、整備業界が置かれている状況は決して安心できるものではありません。各社とも生き残れるかどうかの瀬戸際に立っており、競合他社との差別化を図らなければ、今後事業を継続し安定した収益を得られなくなる可能性もあるのです。

こうした状況を打破するために、工夫を凝らした集客を行う必要があります。整備工場の認知度を上げて、集客に成功すれば技術力などが口コミで広がり更なる新規顧客の獲得も期待できます。また企業としての魅力度向上にもつながり、ひいては若手整備士が採用できるなど、あらゆる成果を生むことができるでしょう。

10万円前後でできる整備工場の集客アイデア

多額の費用をかけなければ、集客へのアプローチができないと考えている方もいらっしゃるかもしれません。しかしさまざまなアイデアを上手に活用すれば、少ない予算でも集客力UPに取り組むことが十分に可能です。ここでは整備工場が予算10万円前後で行える集客アイデアをいくつかご紹介していきます。

ホームページを開設する

今やどのような業種・サービスであってもホームページの開設は必須となっており、自社の強みや情報発信の場として活用されています。総務省の「令和元年通信利用動向調査報告書(企業編)」によると、「自社のホームページを開設している」と答えたのは、製造業やサービス業などあらゆる業種全体で実に89.7%にものぼります。

ホームページは、顧客が整備工場を実際に訪れる前にサービス内容や工賃などを調べるだけでなく、どのような雰囲気の工場なのか伺い知るのにも役立つツールです。近年では、車検などをはじめオンラインで入庫予約ができる仕組みを取り入れているケースもあります。数ある整備工場の中で自社を選んでもらうためにも、ホームページで積極的な情報発信をした方がよいでしょう。ホームページの作成は、無料で行えるものから、専門の会社に依頼してデザインや写真などをプロに制作してもらうものまでさまざまなサービスがあります。費用や運用方法などを検討した上で自社に合ったホームページを作成してください。

また、スマートフォンの普及・使用率を鑑みても、ホームページにスマホ用ページを用意しておいた方がより集客への効果が期待できます。現在、スマートフォンで検索をしたときGoogleの検索結果で上位表示されるためには、スマホ用ページが適切に作成されている必要があります。スマホのSEO(Search Engine Optimization)対策として、スマホ用ページの作成はかかせません。

SNSの有料広告

ホームページと同様に、FacebookやInstagramなどのSNSを活用して情報発信するのは集客に効果的です。ただ、不特定多数の人に向けてPRできる一方で、実際の来店にどの程度結びつくのかがはっきりとわからない面もあります。そこで、SNSの有料広告を打ち出す方法があります。

SNS広告には、Facebook広告Instagram広告などがあります。これらのSNS広告は、ターゲティングのしやすさが大きな魅力です。特にFacebook広告は年齢や性別、居住地などの属性で絞って広告を表示できるため、低コストで効率のよいプロモーションができます。これらは潜在層へアプローチできるのもメリットです。整備工場を探している方でなくても、広告を目にすることで「そういえば車検が近かったな」「最近エンジンの調子が悪いから見てもらおうかな」といった方を呼び込める可能性があります。

SNS広告は外部ページへリンクできるため、自社ホームページへアクセスできる仕組みを作っておくのもひとつの手です。より情報量の多いホームページへアクセスさせ、そこから問い合わせや実際の来店につなげます。ホームページとSNS広告を組み合わせることで集客への相乗効果が期待できます。

チラシのポスティング

インターネットを活用した集客が主流となってくるにつれ紙媒体の広告は減少していますが、チラシ広告は未だ需要があります。ポスティングは整備工場の集客手法としても有効であるため、ぜひ実践してみてほしい方法です。

ポスティングのメリットは、高い確率でユーザーに情報が届く点です。ポストから出す際、一度は必ず手に取って目を通してもらえます。また、エリアを絞ってターゲットとなる地域にピンポイントで配布できるため、商圏に向けて適切なアプローチができます。

ネット社会といわれる現代ですが、誰もがインターネットを利用しているわけではありません。PCやスマホが苦手な方、高齢者などはネット以外の媒体から情報を集めています。このような層へアプローチできるのも、ポスティングのメリットといえるでしょう。

気になるコストですが、チラシを5,000部印刷し配布する場合、単価は約7.3円で、合計では約36,500円となります。印刷業者やポスティング業者、配布するエリアなどによっても費用が前後するため事前に確認しておきましょう。少ない枚数を手作りして近隣地域の住民へポスティングするなら、手間はかかりますがコストをさらに抑えることができるでしょう。

看板の設置

古くからある集客手法のひとつです。工場の近くに看板を設置すれば整備工場の認知度向上につなげることができ、またサービス内容や料金、強みなどもアピールできます。看板とひと口にいっても種類はさまざまで、ガラスに貼り付けるタイプや建物に設置する壁面看板、屋上看板、スタンド看板などがあります。

看板の魅力は、一度制作して設置すれば長期にわたり集客に役立ってくれることです。制作時には費用がかかりますが、ランニングコストがほぼかからないのも大きなメリットといえるでしょう。日常的に多くの方に見てもらえるため、潜在顧客へもアプローチできます。

看板を制作する上で大切なポイントはデザインです。見た人がすぐに「整備工場なんだな」と認識できるデザインを心がけましょう。社名が「〇〇整備工場」のようにわかりやすい名称なら問題ありませんが、そうでない場合は整備工場であることを伝える文言を添えるなど工夫も必要です。

フリーペーパーや雑誌

以前からあるオフライン集客の方法で、フリーペーパーや雑誌に広告を出稿するのも有用です。車関連の雑誌やフリーペーパーへ広告を掲載し、集客に結びつけます。

フリーペーパーにもさまざまな種類があり、特定の地域に特化した密着型のものも少なくありません。例えば、東京や神奈川など関東圏なら、ショッパーが有名です。50年以上の歴史をもつフリーペーパーで、高い認知度を誇ります。

このように長く地域で愛されているフリーペーパーや雑誌に出稿すれば、新規顧客やリピーターの獲得、信頼性向上などの効果が期待できます。特に、ショッパーの場合は各家庭のポストへポスティングしているため、手に取ってもらえる確率が高く、広告を見てもらえる可能性も高いのです。

費用はショッパーの場合、4段1/2(126×137mm)サイズで79,200円(税込)ほどです。雑誌やフリーペーパーにより、広告掲載費用が大きく異なるため、予算や効果と比較した上で掲載先を選んでください。

ダイレクトメール

「DM」とも呼ばれるダイレクトメールは、個人や法人の住所へ直接ハガキやチラシ、カタログなどを送付する手法です。新規顧客を開拓できるだけでなく、既存客とのコミュニケーションを図りリピーターを獲得するのにも有効な手法であり、さまざまな業界で活用されています。

ポスティングされたチラシと違い、宛名が書かれたハガキや封書で届くため、高い確率で内容や同封物を確認してもらえることがメリットです。三つ折り圧着ハガキや封書を使えば、よりたくさんの情報をユーザーへ届けられるのもメリットといえるでしょう。

DMの場合、レスポンスを測定しやすいのも特徴です。サービスの利用率やリピート率を測定し、得られたデータを次回の集客にも活かせます。また、インターネットを利用しない層に向けてアプローチできるメリットもあります。また、送付するタイミングをコントロールできるのも魅力です。既存客の車検や定期点検などの時期に合わせてメンテナンスや提供サービスの利用を促せば、定期的な接点を保ちながらリピートを促せます。

気になる費用ですが、クレジットカード情報を利用したダイレクトメールなら1部あたり110円~が相場です。ハガキなのか封書なのか、どれくらいの量を送付するのかで費用が大幅に変動するため注意が必要です。作成の際は、ダイレクトメール費用を一括見積もりできるサイトもあるため、このようなサービスを利用するのもおすすめです。

まとめ

整備工場の集客につなげる施策はさまざまなものがあります。特に、予算10万円前後で取り組みたい場合はホームページなどWebを意識した方法がおすすめです。例えば「LocalFolio(ローカルフォリオ)」のサービスを利用すれば、インターネット広告を一元管理でき、運用や最適化を任せられます。ぜひご検討ください。

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