リスティング広告のクリック単価の相場や調べ方、下げる方法とは?

これからリスティング広告の運用を行いたいが、正しい運用方法がわからないという方も多いでしょう。特に、クリック単価(CPC)の相場や最適化の方法について悩んでいる方が多く見受けられます。そこで本記事では、リスティング広告におけるクリック単価の相場や調べ方、クリック単価の改善方法などについて詳しく解説していきます。

リスティング広告におけるクリック単価(CPC)とは

リスティング広告におけるクリック単価(CPC)とは!?

リスティング広告におけるクリック単価とは、広告の1クリックあたりの平均費用を指します。「Cost Per Click」を略してCPCと呼ばれることも多いです。

リスティング広告の運用においては、表示回数・クリック率・クリック単価・クリック数・コンバージョン数(CV)・コンバージョン率(CVR)・獲得コスト(CPA)といった数字を扱うことになります。

これらの数値を確認することで、論理的に改善を行いやすくなりますが、なかでもクリック単価は特に重要な指標となります。これを把握しておけば、リスティング広告全体の改善を行いやすくなるのです。リスティング広告の費用対効果を改善するにあたり、コンバージョンにつながるクリック数の平均値を抑えることがそのままリスティング広告の成果を最大化させられるためです。

クリック単価の決まり方

クリック単価は、かかった広告費用をクリック数で割った数値になります。よって、広告出稿後、結果的に算出される数値であるため、リスティング広告の費用対効果をはかる上で重要な指標です。

特定のキーワードに対して表示される広告は、基本的にオークション形式で決まるため、各クリックにかかる費用はビッドされるクリック単価によって差が生じます。

リスティング広告のクリック単価は、商材やターゲットによって目安が変わってきます。主にクリック単価に影響がある要素は、業界・商材・知名度・時期・配信媒体といわれています。

たとえば、金銭的利益が伴う商材や業界に該当する場合はクリック単価が高くなる傾向があったり、知名度の高い企業の場合は広告に対するクリックが集まりやすいため、クリック単価が低くなったりします。また、出稿しているキーワードがどのような組み合わせになっているかで全体のクリック単価が変化します。クリック単価の高いキーワードを中心に出稿していれば、それだけ全体のクリック単価も高い値になります。

クリック単価の相場や調べ方

リスティング広告運用の戦略を組み立てる上で、クリック単価や相場を把握しておく必要があります。その調べ方をご紹介します。

まず、前提として業界によってクリック単価の平均水準が異なります。旅行業で80円から300円、ウェディング業界や人材業界で300円から1,000円、独立や副業で100円から400円、ジム・トレーニングで300円から600円、BtoBで250円から500円といったような目安があります。

すでにリスティング広告を運用していて、これらの数値から大きく乖離しているようであれば、改善のための原因特定が必要でしょう。

また、これからリスティング広告運用を始める場合、この目安をベースに予算を組み立てられます。

この際、Googleキーワードプランナーを活用することで、キーワードごとの平均クリック単価を調べられます。キーワードプランナーは、Google広告のアカウントを開設していれば利用でき、検索ボリュームを調べるだけなら費用もかかりません。

具体的には、検討しているキーワードの検索ボリュームを調査する際に平均クリック単価が表示されます。ステップとしては、Googleキーワードプランナーを開いた後、対象となるキーワードを入力し、「平均クリック単価」の列を確認することでクリック単価の目安を把握できます。

クリック単価を改善する方法

最後に、クリック単価を改善する方法を4つご紹介します。これらの方法を実践し、リスティング広告の費用対効果を向上させましょう。

上限入札単価を下げる

まずは、シンプルにキーワードごとに設定する上限入札単価を下げることでクリック単価を改善できます。文字通り、クリック単価が設定した値以上の価格になることがないため、結果として平均クリック単価が下がるのです。

ただし、上限入札単価を引き下げる際には注意も必要です。リスティング広告では、入札した広告が表示される順番によってクリック率が変わってきますが、上限入札単価は表示順位を左右するひとつの要素です。上限単価を必要以上に下げすぎた場合、表示順位が下がるなど、広告の効果に影響が出るおそれがあります。試行錯誤も含め、狙った成果に必要な順位を維持したり、下がったりしないボーダーラインを見極めた上で上限単価を調整する必要があります。

キーワード選定の最適化

キーワード選定の最適化も、クリック単価の改善につながります。リスティング広告では、検索ボリュームの大きなキーワードや、コンバージョンにつながりやすいキーワードの場合はクリック単価が高くなります。これらのキーワードは、競合が多く発生するため、クリック単価が高くなる傾向があるのです。

クリック単価が高いキーワードを中心にリスティング広告を出稿していれば、全体のクリック単価を抑えることは難しいでしょう。自社の顧客のニーズも踏まえながら、クリック単価はそれほど高くなく、一方でコンバージョン確度の高いキーワードを選定することで、結果的にクリック単価を改善できます。

品質スコアの向上

リスティング広告の成果を上げるには、品質スコアの向上も大きな鍵を握ります。リスティング広告の表示順位は、広告ランクと密接に関係していますが、その広告ランクは品質スコアと上限クリック単価が大きな要素となっています。よって、品質スコアを向上させると、その分上限クリック単価を低く設定しても同水準の広告ランクを維持できます。つまり、品質スコアを向上させることで、結果としてクリック単価を改善できるのです。

クリック単価は、「自分より順位が1つ下の広告ランク÷品質スコア+1」という形で決まります。この計算式をひもとくと、品質スコアが高くなるほどクリック単価が安くなるということになります。

また、品質スコアに影響するのは「推定クリック率」「広告文の関連性」「ランディングページの利便性」とされています。ターゲットとするキーワードと広告文に一貫性をもたせ、ランディングページのユーザビリティを上げればクリック率の向上が見込めます。品質スコアを良好な状態に維持するためには、特に「広告文の関連性」「ランディングページの利便性」を重視して改善することが望ましいのです。

広告表示オプションの最適化

広告ランクは「上限クリック単価×品質スコア+広告表示オプション」で決定されます。すでに触れた「上限クリック単価」と「品質スコア」が重要な要素になりますが、「広告表示オプション」を最適化することでもクリック単価を改善することが可能です。

広告表示オプションとは、店舗への通話ボタンや住所情報などを掲載できる、リスティング広告のオプション設定を指します。タイトルやテキスト本文だけでなく、クリックやコンバージョンにつなげやすくするためのオプションが用意されており、これらを的確に設定すると品質ランク向上につながります。すでに触れたように、品質ランクが向上すると、クリック単価が安くなるので、広告表示オプションを見直すことも有効な手段です。

まとめ

リスティング広告の最適化にあたり、費用面はクリック単価が重要な要素となります。クリック単価を改善するには、上限設定の変更やキーワードの最適化、品質スコアの改善がポイントになります。

これらの対策を行うには、一定の知見やリソースが必要です。もしも自社での対応が難しいようであれば、AIを活用して入札単価や予算配分を最適化するサービスを提供している「ローカルフォリオ」の利用を検討してみることをおすすめします。

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