製造業必見!営業しなくても引き合いが増える4つの集客手法

ビジネスでは、どうやって集客するかについてだれもが頭を悩ませ、苦労します。集客を効果的に行うためには営業をかけるだけでなく、サイトやSNSでの情報発信が重要ですが、製造業では意識されていない場合も多いようです。

この記事ではオンラインを活用した4つの集客方法を紹介し、製造業の集客改善に役立てられるよう詳しく解説します。

製造業サイトの課題

製造業サイトの課題

製造業のサイトでよくあるパターンとして、自社製品の特徴と仕様を説明するだけで終わってしまうことが挙げられます。もちろん自社製品の紹介は必要不可欠で重要なポイントです。

しかし、さらに一歩進んだ説明を加えることが、集客を増やすためには必要です。顧客は問題を解決したい、改善したいといった目的があって情報を検索し、発見したサイトを訪問します。そこに紹介されている情報が製品の特徴と仕様に留まっていると、本当に目的に合致するのか判断するのが難しくなります。その製品がどのような場面で、どのような工場でおすすめできるのか、といった点まで説明をすることで、顧客の興味を引き付け、取引に至る可能性が高くなります。

しかしながら、そこまで踏み込んで解説しているサイトは決して多いとはいえません。顧客の興味を引くような内容を充実させていくことが製造業サイトの課題といえるでしょう。

製造業を成功に導く4つの集客方法

内容を充実させるという製造業サイトの課題について、実際にどのように取り組むべきかを説明していきます。身近なものから少し聞き慣れないものまであるかもしれませんが、導入は比較的容易ですので、まずはその内容を把握してください。

ホームページ制作

ホームページは会社の顔であり、Webで集客を行うための第一歩であるともいえます。ホームページには、基本的な技術情報や商品紹介はもちろんのこと、自社の潜在顧客がどういった方で、どんな目的をもっているかを想定し、その方に興味をもってもらうような内容を記載し、アピールする必要があります。

B to Bの場合、自社製品がどの分野でどういった企業に実際に導入されているかといった点がアピールすべき点になるでしょう。なぜ内容を充実させていく必要があるかというと、SEO「Search Engine Optimization」(検索エンジン最適化)という仕組みがWeb上にはあるからです。ホームページを訪れる人の多くがGoogleのような検索エンジンを経由しますが、検索にあたっては具体的な商品名や会社名ではなく、漠然と欲しいものや関係する単語を並べて検索するといわれています。

また、検索エンジンで表示される情報の量は膨大であり、利用者の70%は上位20件程度までしか見ないとされていて、検索上位に入らないホームページはほぼ無視されてしまうのです。検索上位に入るかどうかは、Googleの場合だとクローラと呼ばれるWebを巡回するロボットがサイトの中身を分析し、どの単語の検索にどの程度合致するかを判断した結果が反映されています。そのため、顧客や商品に関係する範囲で内容を充実させて、検索上位に位置させることで存在をアピールする必要があるのです。

オウンドメディア

オウンドメディアという言葉が聞き慣れないかもしれませんが、実は難しいものではなく、一言でいうと製品・サービスを認知してもらうための情報発信を目的とした自社メディアのことです。広義では先ほど紹介したホームページやSNSもオウンドメディアとなりますし、広報誌やチラシのようなオフラインのものでも自社発信であればオウンドメディアです。

しかし、一般的には範囲を狭めて、ブログのように企業が自社のホームページとは別に運営する情報発信メディアを指す際に使われています。

ホームページでは企業情報や商品情報といった直接会社に関わる情報を載せますが、オウンドメディアでは会社とは直接関わりのない情報も含めて、さまざまな情報をより多く発信することがメインとなります。伝える内容を適切にし、顧客の信頼を掴み、競合との差別化も図るのです。

たとえば包丁を作っている会社があるとします。顧客になるのは、一般的に飲食フランチャイズや小売店ですが、実際に使うのは料理人・主婦(夫)・料理を趣味とする人などで、目的は料理と考えられます。こういった方に興味をもってもらうために、包丁を活用した料理のレシピを紹介するブログを運営するといった具合です。

ホームページは自社に興味をもってもらっている人のためのものであり、オウンドメディアは興味をもってもらうための間口の一つ、と考えるとわかりやすいでしょう。

SNS

SNSとは「Social Networking Service」(ソーシャルネットワーキングサービス)の略で、会員同士で交流できるWebサービスを指します。代表的なものにはFacebook、Twitter、Instagram、You tube、LINE、などが挙げられます。

個人のお客様と接する機会が少ない製造業において、あまりイメージがつかないSNSでの情報発信ですが、実は集客のために有効な手段の一つなのです。多くの人がSNSを利用する時代にあっては、これほど発信力のある手段はありません。投稿する内容は吟味すべきですが、その内容はホームページのように企業情報・製品情報といったジャンルにとらわれません。また、情報の量よりも、継続的に発信することがより大切です。SNSでは正確な説明よりも、直感的に理解できる表現が大事です。製品の写真はもちろん、公開できる範囲内で製品の製造過程を動画などで投稿することもおすすめです。

一般の方は工場内の製造過程に興味があっても知ることはできないため、製造業者からみるとなんということもない機械の作動シーンでも、一般の方からすると面白い動画であると受け止められることが多いのです。

SNSでは、投稿した内容に突然火が着いたようにアクセスが集中することもあれば、内容が積み重なって関心を集めることもあります。まずは、半年や1年といったように期間を設けて続けてみましょう。

注意点として、リアルタイムで多くの人の目に晒される可能性があるため、投稿する前に不適切な表現や内容がないかよくチェックするようにしてください。

リスティング広告

リスティング広告とは、検索連動型広告とも呼ばれ、検索エンジンで入力されたキーワードに関連した広告を検索結果の上部などに表示するものです。

SEOは検索結果の上位に表示されるために内容を工夫するものでしたが、リスティング広告はGoogleやYahooでアカウントを作成し、申請することで検索結果画面の視認しやすい場所に表示させます。費用はクリック課金制となっており、広告へのクリックの回数×キーワード単価で費用が発生します。キーワード単価はオークション形式で決まるため、人気のキーワードほど単価が高くなります。

実際に払う費用はさまざまな条件によって異なりますが、一般的には他の広告よりも安くなります。広告が表示されるキーワードを指定するため、間口を広くするというよりは、ニーズが顕在化している人をリーズナブルに集客できるという点で有効な手段です。

製造業の集客で抑えておきたいポイント

製造業で効果的に集客するための手段について解説してきましたが、続いては実際に活用していくうえで抑えておきたいポイントを紹介します。集客の道具を知っても効果的な使い方を知らなければ効果は薄らいでしまいますので、ぜひ参考にしてください。

顧客ニーズを考える

顧客ニーズとは、顧客が現在抱える現状を、あるべき姿に変えたいという思いから生まれます。顧客がWeb上で情報を検索するのは、これが目的とである場合が多いです。

集客を考える際には、企業が提供する製品がこの目的を果たすことができると思われるように内容を作成しなければなりませんし、実際に自社の製品と顧客のニーズがマッチしていなければ取引は成立しません。

自社のもつ強みがなにか、顧客がどのような目的を抱えているか、そこにどのように貢献できるかを考え、伝えることが重要です。このようにいうと少し難しく感じますが、「当社の製品を買うとこんな良いことがある」をわかりやすく伝えるということです。

効果的な手段として、顧客が目的に対する解答をイメージしやすいように、ホームページに活用事例やインタビュー記事を掲載することもおすすめです。

英語のページ作りにも挑戦

Webの素晴らしいところは、世界中に対して情報を発信できることです。日本の製品は世界的に見ても信頼性が高く、世界からの集客を期待できます。

しかし、いくら自社サービスが海外の顧客ニーズを満たしていても、ホームページやSNSの内容が日本語のみで、外国の方から理解できない内容では集客の可能性を狭めてしまいます。逆に英語のページを作成しておけば、それをきっかけに大きな取引につながる可能性もあるのです。理想はホームページやオウンドメディア、SNSすべてについて英語版を用意することですが、必ずしもそこまでする必要はありません。

ホームページの英語版を作成しておくだけでも、集客への可能性が格段にあがります。内容は日本語のホームページのように充実させなくとも構いません。写真を掲載して、説明をつけるといった形で簡潔にまとめるだけでも十分です。大切なことは窓口を作り、海外顧客との接点を作っておくことです。

まとめ

製造業を営む方々に向け、4つの集客手法についてご紹介しました。いずれも、明日にでも始められるものばかりですが、リスティング広告以外はすぐに効果が出るというものではありません。まずは半年、1年なり続けることを心掛けてください。

また、4つの集客方法はそれぞれ補完関係にあるため、ぜひ導入を検討され、ビジネスのお役に立てていただきたいと思います。

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