Facebook広告の効果測定に必要な4つの指標(KPI)

Facebook広告を運用するなら、適切な指標を用いて効果測定を行わなければなりません。この記事では、Facebook広告の効果測定において、特に見るべき4つの指標(KPI)と効果測定に用いるテスト手法について詳しく解説します。

Facebook広告の効果測定に必要な4つのKPI

Facebook広告の効果測定に必要な4つのKPI

Facebook広告は、Facebook・Instagram・MessengerなどのSNSに向けて配信できる広告です。Facebookは実名制のうえ、居住地や趣味を登録しているユーザーも多くいるので、広告のターゲティング精度を高められるのが大きな特徴だと言えます。

Facebook広告の成果を確認するには、指標の分析を行うことが重要です。本記事では、「インプレッション数」「クリック数」「エンゲージメント率」「コンバージョン数」の4つの指標について詳しく解説します。

インプレッション数

インプレッション数とは、ある広告が初めて画面表示された際に数えられる、広告の表示回数の指標です。広告がどの程度拡散されたかを確認するのに用いられます。このインプレッション数がどのように算出されるか、具体例で紹介します。

まず、ユーザーが特定のページを閲覧中に、Aという広告を見たとします。これで、広告Aのインプレッション数は1です。次に、ページを最後まで読み切った後、ページ上部に戻って広告Aを見ました。これでも、広告Aのインプレッション数は1のままです。ただし、ユーザーが異なっていたり、違うページに掲載された広告だったりすると、広告Aを2回見た場合のインプレッション数は2とカウントされます。

インプレッション数は、リーチとしばしば混同されることがあります。しかし、リーチは広告が表示された利用者の数を示す指標です。すなわち、1人のユーザーが複数ページで同一広告を見た場合でも、リーチは1のままです。掲載数が増えるほどインプレッション数とリーチは乖離するので、正確な知識を身に着けて使い分けましょう。

クリック数

クリック数とは、広告プラットフォームのデータから算出される、広告がクリックされた回数の指標です。Facebook広告のクリック数にはいくつかの種類がありますが、ここでは重要な2つのクリック数を紹介します。それは、「クリック(すべて)」と「リンクのクリック」です。

クリック(すべて)は、広告に設定したリンクのクリックだけでなく、広告への「いいね!」や、関連ページのプロフィール/プロフィール写真をクリックした回数も含みます。このほか、広告の写真を拡大するためにクリックした回数なども含まれるので、興味を持ってもらったことはわかっても、どの程度の成果があったかは測れません。

これに対して、リンクのクリックは、広告に設定したリンク先へのボタンをクリックした回数のみをカウントした数値です。そのためこちらの数値を見ることで、より厳密にFacebook広告がどの程度、リンク先ページへの流入に貢献できているかが確認可能です。

エンゲージメント率

エンゲージメントとは、ユーザーと企業の交流が盛んであったり、ユーザーが企業・商品へ親近感や愛着を抱いたりしている状態を指す言葉です。Facebookにおけるエンゲージメントは、「いいね!」やシェアをしている人数やコメント数、リンクのクリック数に表れます。

このエンゲージメントを数値化したのがエンゲージメント率であり、エンゲージメント率を向上させることが、Facebook広告の大きな目標の1つです。エンゲージメント率は、以下の計算式により算出されます。

「いいね!」「コメント」「シェア」「クリック」をした人数÷広告のリーチ数

なお、「いいね!」やコメントなどは、同一ユーザーにつき1とカウントします。つまり、1人のユーザーがこれらすべてを行ったとしても、分子の総数は1です。また、分母がリーチ数(広告を見た人数)となっていることで、アクティブユーザー(ユニークユーザー)だけを対象とした、実情に即したエンゲージメントの度合いが測定できます。

コンバージョン数

コンバージョンとは、最終的に得られる成果のことです。広告運用においては、獲得したコンバージョン数がもっとも重要なため、効果測定の最重要指標と言えます。Facebook広告では、ターゲット層や広告の掲載場所などで、コンバージョンを最適化していけるでしょう。

また、広告の目的として、「コンバージョン」のほか、「カタログ販売」や「来店数の増加」も選択できます。実情に即した目的を選ぶようにしましょう。

Facebook広告の効果測定テスト手法

Facebook広告において上記のKPIは極めて重要ですが、ただ見ているだけでは現状把握にすぎません。そこで上記の指標、特にコンバージョン率を踏まえて、マーケティングに活かすためのテスト手法を紹介します。

A/Bテスト

A/Bテストとは、現行の内容Aと条件に変更を加えた内容Bを比較して、どちらがより多くのコンバージョンを得られるかを比較する手法です。Facebook広告では、広告フォーマットや広告文、画像、ターゲット、配置などを変更したものを、現行の広告と並行して配信することで、もっとも効果の高い出稿戦略を検討できます。

A/Bテストは、広告に変更を加えた場合のコンバージョン率の変化を確かめたり、2つの戦略のどちらが効果的かを実際に比較したりするのにおすすめです。コンバージョン以外にも、リーチやトラフィックの変化を測る目的でも用いられます。さらに近年では、アプリのインストール数、動画の再生数アップなど幅広いマーケティングに利用されています。

リフトテスト

リフトテストでは、Facebook広告が実際にどの程度売上に貢献しているのかを測定するものです。広告を見たグループと広告を見なかったグループに分けて、それぞれのグループにおけるコンバージョン率の差から、リフト(上昇値)を計算することで効果測定を行います。

リフトテストが優れているのは、ほかのマーケティング活動から独立したFacebook広告単独の効果を明示する点です。また、一部条件の変更でしか比較できなかったA/Bテストと違い、まったく異なる広告間でもパフォーマンスを比較可能。Facebookの営業担当者と直接やり取りしている場合、コンバージョンリフト分析を設定することで、即座に実施していけます。

まとめ

今回紹介した4つの指標は、広告予算管理やKPI管理において極めて重要です。Facebook広告には、効果測定を効率的に行えるリフトテスト機能が備わっているので、積極的に活用しましょう。

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