Googelビジネスプロフィール(旧:Googleマイビジネス)で複数店舗を管理するためのポイントとは

※《2021年11月よりGoogleマイビジネス(GMB)はGoogleビジネスプロフィール(GBP)へと名称変更されました。それ以前の記事に関しては、Googleマイビジネス(GMB)と表記していますので、ご了承ください。》
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ここ数年、インターネットを活用した集客としてGoogleマイビジネスが注目されています。しかし複数店舗を抱えていると、登録や管理が面倒と感じる担当者も多いのではないでしょうか。本記事では、Googleマイビジネスの複数店舗を効率的に管理する方法やポイントについて詳しく解説します。

Googleマイビジネスの複数店舗管理とは

Googleマイビジネスの複数店舗管理とは!?

Googleマイビジネスは、自身の店舗をGoogle検索とGoogleマップに表示できるツールです。活用することで集客に効果的であるされており、利用者も急増しています。

しかし、Googleマイビジネスを利用するためには、店舗情報を一つひとつ登録する必要があります。そのため、複数店舗を抱えるチェーン店などにとっては、大きな手間となり得るでしょう。

そこで活用したいのが、複数の店舗を一括して登録・管理する方法です。店舗数が10店舗以上あるなら、この方法が実践可能。厳密には、以下のような項目も使用条件として定められているため、詳しく解説します。

なお、10店舗未満の場合には一括管理機能は使用できないので、1店舗ごとに登録する必要があります。

Webサイトのドメインがそれぞれ存在していること

サイトのドメインとは、インターネット上の住所のようなものです。URLの「https://OMISE.com/~」の中の、OMISE.comの部分を指します。

10店舗以上のチェーン店であれば、自社サイトを開設していることが多く、その際にドメインは店名か、それに近いものにしていることでしょう。ドメインは一般的にはレンタルサーバー会社かドメイン専門会社で取得します。不明な場合は、店舗のWeb担当者かサイトを開設したときの業者に確認するのがよいでしょう。

メールアドレスがWebサイトと同じアドレスであること

サイトを開設していれば、例えば、サイトのドメインがOMISE.comだった場合、「info@OMISE.com」や「shop@OMISE.com」など、ドメインと同じメールアドレスを使用していることが多いでしょう。もしも使用していない場合は、一括登録の際に必要になるため、新しく使用できるよう準備しましょう。準備には、サイトを置いているレンタルサーバーから、メールサーバーを使用するための手続きを取る必要があります。詳しくはサーバー会社に問い合わせましょう。

GoogleマイビジネスをWebサイトと同じアドレスのメールアドレスで登録する

Googleアカウントを、サイトと同じメールアドレスで登録することも条件です。前述した2つの条件は、これを行うために必要な手続きです。

Googleアカウントの追加方法を確認しましょう。まずGoogle検索のページ、またはGoogle Chromeを開き、ブラウザの右上にあるアカウントをクリックすると「アカウントを追加」という項目があります。そこをクリックするとアカウント作成画面に移動するので「代わりに現在のメールアドレスを使用」をクリックしましょう。すると、アドレスが自由に入力できます。

アカウントの作成が終了したら、そのアカウントに切り替え、Googleマイビジネスへ移動すると、登録作業が開始されます。ここまでの登録が完了すれば、いよいよ複数店舗の管理へと移れます。

Googleマイビジネスの複数店舗管理でできること

前述の手順を踏むことで、Googleマイビジネスの複数店舗管理が使用可能な状態になりました。複数店舗管理では、すべての店舗情報を一括で登録できるので非常に便利です。ここからは、「どのような項目について複数店舗管理で一括登録できるのか」、具体的に紹介します。

複数のGoogleマイビジネスを一括登録可能

まず、Googleマイビジネスの店舗登録が一括で行えます。系列店が10店舗以上ある場合は、登録するだけでも手間が大きいので、これだけでもだいぶ楽になるでしょう。

方法としては、EXCELかGoogleスプレッドシートを準備し、ビジネス情報をリストとして作成した後、Googleマイビジネス上でインポートを行います。このとき、ビジネス情報に何を入れたらいいかわからない場合は、テンプレート活用しましょう。

内容としては、「名称・住所・Webサイト・お店のカテゴリ」など、基本情報を入力します。記入済みのスプレッドシートの例を参照するには、サンプルスプレッドシートをダウンロードしましょう。データをインポートすることで、今後はスプレッドシートで一元管理できるので、情報管理が楽になります。

複数店舗のオーナーも一括登録可能

Googleマイビジネスでは登録した店舗のオーナー確認が必要です。このオーナー確認には1週間ほどかかるので、1店舗ずつ行うにはかなりの期間を要します。しかし複数店舗管理では、この面倒なオーナー登録も一括で行えるのです。

方法としては、Googleマイビジネスにログイン後、ビジネス横にある「オーナー確認を行う」の項目を選択します。出てきた画面で「チェーン」をクリックし、必要事項を入力して「確認をリクエスト」を押すだけで完了です。ここまで完了すれば、Googleからの返答を待つだけです。通常、1週間ほどで返答があるでしょう。

複数のアカウントにユーザー権限付与可能

複数店舗が一括管理できるといっても、すべての店舗情報を一括で更新できるわけではありません。口コミや写真画像など、店舗ごとの独自情報については1つずつ手作業での更新が必要です。これらの作業を経営者だけで行うのは時間がかかるため、効率よく分担して作業を進めましょう。Googleマイビジネスでは権限追加さえすれば、複数ユーザーで管理が行えます。

具体的には、まずGoogleマイビジネスにログインし、画面右上の「ビジネスグループの作成」から作成しましょう。グループに追加した店舗、または店舗担当者に権限が付与されますので、各店舗の情報は、そちらで更新できます。

Googleマイビジネスで複数店舗管理する方法やポイント

ここまでGoogleマイビジネスでの複数店舗について、「手間のかかる登録が簡単になる」という点を解説しました。しかし、登録後の効率的な管理運営について理解することも、同様に大切です。ここからは、複数店舗管理を行う方法やポイントについて紹介します。

店舗コードを用いて管理

ビジネス情報のテンプレートには、先頭のA列に「店舗コード」という項目があります。この項目は記入していなければ「店舗コードなし」というステータスが表示されますが、コードをどのように付加するかは任意です。

店舗数が少なければ、例えば1店舗目を「S001」、2店舗目を「S002」、その後順番に「S003」「S004」といったように、「アルファベット+3~4桁の数字」でナンバリングしていけばよいでしょう。しかし、店舗数が増えるにつれて、単純なナンバリングだけではなく、地域や店舗の形態ごとに分類する必要がでてきます。店舗コードでの検索や絞り込みが上手くいくようになると、より効率的に管理が行えます。

Googleマイビジネスのビジネス情報は、Google検索やGoogleマップに公開するだけのものではありません。「各店舗についてのGoogleによる分析情報を一元的に閲覧・収集できる」という利便性も大きな魅力です。このデータとして、Googleでの検索数・閲覧数のほかに、着信件数・ルート検索数・サイトへのアクセス数もチェックできます。これらの数値情報は、集客に必要なインサイト情報として役立ちます。情報を正しく分析して活用するためにも、店舗コードによる管理は重要なのです。

通知機能で進捗やエラー・更新の確認

ビジネス情報を、Googleマイビジネス上の一括インポートで登録すると、一覧データが仮の状態として登録されます。ビジネス情報の中に不備がある場合には、管理画面の右側にある「すべてのビジネス情報」に表示されます。

タブをクリックすると、ステータスごとの件数が表示されます。ステータスとしては、情報にエラーが含まれている「エラー」、オーナーの確認が必要な「未確認」、ほかのデータと値が一致している「重複」、オーナーの確認作業中である「確認待ち」、情報がGoogleのガイドラインに違反している「無効」などです。

こうした表示により、確認や修正が必要な項目はひと目でわかるのです。また問題のないデータについては「審査待ち」のステータスとなり、Google側で審査が行われます。最終的に問題がないものについては、「公開または確認済み」ステータスに変更され、最終的に一般公開されます。

登録後管理は個別ユーザーを追加して分担

Googleマイビジネスのビジネス情報の修正・更新作業は、ビジネスグループ機能により、複数ユーザーで行うことを想定されています。グループに登録されたユーザーは、初めに登録した「メインオーナー」のほかに、「オーナー」「管理者」「サイト管理者」と設定されます。

上記のユーザー設定は、権限に違いもあります。もっとも権限が小さいのはサイト管理者ですが、それでも各店舗情報の編集や更新は可能です。店舗担当者ならばサイト管理者の権限でも十分対応できるでしょう。

オーナーは、メインオーナーとほぼ同じ権限を持っています。管理者はグループへのユーザーの追加と削除を除き、オーナーと同じ権限を持ちます。どちらもGoogleマイビジネスのビジネス情報すべてを編集・更新できるため、権限を付与する際には十分な注意が必要です。

まとめ

Googleマイビジネスは、Googleサービスに店舗が公開されるだけではなく、ユーザー情報の分析にも利用できる便利なサービスです。自社では運用に手が回らない場合は、ローカルフォリオのGMBマネージメントサービスを活用しましょう。店舗情報の登録代行から各店舗の状況を見える化できるレポーティングや運用までサポートしてくれます。

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